今年の夏休み、人生初の本格的な山歩きに挑戦しました。
これまで「山=ハード」「登山=プロの領域」と思っていましたが、友人に「上高地なら初心者でも大丈夫」と勧められ、半信半疑で行ってみることに。
東京から特急「ワイドビューしなの」で松本へ。そこからバスに乗り換え、約1時間半。途中、乗客がどんどん減っていき、最後は私と数人のハイカーだけになりました。窓の外は徐々に緑が濃くなり、空気が澄んでいくのを感じます。

上高地は、標高1500メートルの高原リゾート。日本アルプスの麓に位置し、「神の庭」とも呼ばれます。マイカー規制があるため、静けさが保たれており、到着するとまず耳に入ってくるのは川のせせらぎと鳥の声だけ。
宿は「河童橋」のすぐそばにある山小屋風の旅館。チェックイン後、まずは軽く散策することに。大正池から始まる「自然研究路」は、初心者向けのトレイルとして有名です。舗装された道ではなく、木の板や石が敷かれた自然のままの道。歩きやすい靴なら、運動不足の私でも問題なく進めました。

梓川の水の透明度は信じられないほど。底の石までくっきり見え、魚が泳いでいるのが肉眼で確認できます。「こんな水、東京の水道じゃ絶対出ないよな」と思わずつぶやきました。
途中、地元のガイド・佐久間さんに声をかけられました。「秘密の滝、見に行く?」と。一般の観光ルートには載っていない小さな滝で、木々の奥に隠れていました。冷たい水を顔に浴びると、全身の毛穴が開くような爽快感。日常のストレスが一気に流れていった気がしました。
夕食は宿の食堂で。山菜の天ぷら、信州サーモンの塩焼き、そして何より印象的だったのは「岩魚の塩焼き」。川で釣れたばかりの魚で、皮はパリッと、身はふっくら。地酒と一緒にいただくと、至福の時間です。
夜はキャンプ場で焚き火を囲みました(宿の許可を得て)。周りには他にもグループがいくつか。誰とも話さずとも、同じ空気を吸っている安心感があります。ふと見上げると、満天の星空。都会では見られない天の川が、はっきりと見えました。
翌日は「明神池」へ向かうコースに挑戦。少し傾斜がありますが、距離は短く、途中で何度も休憩しながら進みました。明神池に着いたとき、水面に映る穂高連峰が鏡のように美しく、思わず息をのみました。

帰りのバスで、隣に座った女性が「また来たくなる場所よね」とぽつり。私も同じことを思っていました。
上高地は、“征服する山”ではなく、“寄り添う自然”です。
無理をせず、自分のペースで歩けば、山は必ず応えてくれる。
旅のヒント:上高地はマイカー規制あり!平湯バスターミナルからバスでアクセスを。雨具と防寒着は必須(昼夜の寒暖差大)。登山初心者は「大正池~河童橋」コースから!


















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